サウナ室の温度は、一年じゅう、だいたい同じです。それなのに、サウナは季節ごとに、まるで別の顔を見せます。理由は簡単で、サウナの半分は「外」でできているから。外気浴の空気が変われば、サウナは変わる。そして岩手ほど、この「外」が豊かな土地は、なかなかありません。夏は三十度を超え、冬は氷点下十度を下回る。この振り幅こそ、岩手のサウナの宝です。今日は、盛岡のサウナ屋が綴る、四季のサウナ歳時記です。
春 / 花冷えの風と、ぬるい夕方
岩手の春は、遅くて、じらされて、だからこそ格別です。四月、石割桜がほころぶころの盛岡は、日中あたたかくても、夕方はまだ空気が冷たい。この「花冷え」が、外気浴に効くのです。火照った体に、桜の気配を含んだ冷たい風。冬のあいだ縮こまっていた体が、サウナの熱でほどけて、春の風で仕上がっていく。一年の外気浴の始まりの季節です。
夏 / 夕立のあとの、最高の一席
「夏にサウナ?」と言われますが、サウナ好きは知っています。夏こそ、いいのです。たっぷり汗をかいたあとの水シャワーの爽快さは、夏がいちばん。夕立が通り過ぎたあとの、濡れたアスファルトと土の匂いの中での外気浴は、うっとりするほどです。よく冷えたサ飯とノンアルの一杯も、夏の得意技。暑い日にあえて熱いサウナに入ると、そのあとの夕方が、涼しく感じられる。昔の人の「暑気払い」は、理にかなっていました。(サ飯の話はこちら。)
秋 / 金木犀と、虫の声の外気浴
秋の外気浴は、五感のごちそうです。日が落ちるのが早くなって、夜の外気浴には虫の声。空気はきりりと澄んで、火照った肌に、ちょうどいい冷たさ。どこからか金木犀が香る夜など、もう、動けなくなります。岩手の秋は短いからこそ、一晩一晩が惜しい。サウナ好きが、一年でいちばん夜更かしをする季節です。紅葉の山を眺めながらのテントサウナも、この季節が最高です。(テントサウナの話はこちらに。)
冬 / 雪こそ、岩手のごほうび
そして、冬。岩手のサウナが、世界レベルになる季節です。しんしんと雪の降る夜、サウナで芯まで温まった体で、雪の積もった庭に出る。空気は氷点下、でも体は燃えるように熱いから、寒くない。それどころか、雪の上に立ちのぼる自分の湯気を眺めながら、生きていることそのものが気持ちいい、という状態になります。勇気のある方は、雪に寝転ぶ「雪ダイブ」を。フィンランドの人たちが凍った湖に飛びこむあの文化が、岩手なら、庭でできてしまう。氷点下の外気浴は、世界じゅうのサウナーの憧れです。私たちは、それが当たり前にある土地に住んでいます。(岩手の寒さの話は、岩洞湖の話もどうぞ。)
四季をまるごと、庭で
こうして並べてみると、気づくことがあります。サウナの楽しみの半分は、岩手の四季そのものだということ。そして、この四季をぜんぶ味わい尽くすいちばんの方法が、自宅サウナだということです。桜の風も、夕立あがりも、金木犀も、雪の夜も、ぜんぶ、自分の庭にやってくる。施設に通うだけでは、いちばんいい瞬間には、なかなか居合わせられません。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、この土地の四季に合わせたサウナの設置をお手伝いしています。あなたの庭の一年を、サウナつきにしませんか。おすすめの一台、ご相談はいつでもどうぞ。



