サ飯の話は、以前たっぷり書きました。今日はその番外編、甘いものの話です。サウナ上がりのアイスクリーム。外気浴のあとの、よく冷えた果物。ととのった舌にのせる、一粒のチョコレート。しょっぱい系がサ飯の主役なら、甘味はその名脇役。この脇役が、じつは、たまらないのです。
汗のあとの体は、甘味に正直
サウナでたっぷり汗をかいた体は、水分と一緒に、エネルギーも使っています。温冷交代は、心拍数が上がり、体温の調節に体が働く、ちょっとした運動。だから、サウナのあとの体は、すみやかに使える糖分を、素直に欲しがります。運動後の果物がことのほか旨いのと、同じ理屈です。しかも、ととのった直後は五感が澄んでいるので、甘さの輪郭が、いつもよりくっきり感じられる。同じアイスが、まるで別ものの味になるのは、気のせいではないのです。バニラの甘さ、チョコの苦み、塩キャラメルのしょっぱさ。ふだんは気づかない味の層まで、ととのった舌はていねいに拾い上げてくれます。
湯上がりの一本、という日本の作法
甘い一杯を風呂上がりに、というのは、日本人がとうに発明していました。昭和の銭湯の、腰に手を当てて飲むコーヒー牛乳やフルーツ牛乳です。湯で火照った体に、冷たくて甘い一本が染みわたる。あの多幸感を、日本人は百年近くかけて磨いてきました。牛乳屋さんが銭湯に瓶を卸し、風呂上がりの定番になった、れっきとした食文化。サウナ後の甘味は、その正統な後継者です。自宅サウナなら、冷蔵庫の一本を、湯気の立つ体で、誰にも遠慮なく味わえます。
サウナアイスという、世界共通の幸福
フィンランドの人たちも、サウナのあとのアイスが大好きです。雪の積もったサウナ小屋の前で、湯気の立つ体でアイスをかじる。熱い体で冷たいものを食べる、あの少し背徳的な幸福は、世界共通のようです。向こうではサウナのあと、焼きソーセージ「マッカラ」や、甘いパンを楽しむ習わしもあります。国は違っても、熱のあとにはごほうびを、という気持ちは、みんな同じ。冬の外気浴とアイスの組み合わせは、一度やったら、やめられません。
岩手の果物は、最強のサ甘味
そして、ここでも岩手の出番です。この土地は、果物の名産地。夏はさくらんぼとすいか、秋はぶどうと、そして誇るべきりんご。よく冷えた岩手のりんごを、サウナ上がりにかじる。みずみずしい果汁と、ほどよい酸味と甘み。水分と糖分、そしてカリウムなどのミネラルを一度に返してくれる、これ以上ないサ甘味です。凍らせたぶどうは、口の中でシャリッとほどけて絶品。冷やした桃、干し柿、焼きりんご。庭のサウナの傍らに、直売所で買った地元の旬の果物を並べておく。季節が進むごとに、サ甘味の顔ぶれが変わっていくのも楽しみです。畑や果樹園が身近な岩手だからこそ味わえる、サウナ暮らしの隠れた特権だと思います。
食べすぎない、大人のコツ
ひとつだけ、大人の注意を。サウナ後は吸収がいいぶん、甘いものの食べすぎは、そのまま身につきます。コツは、先に水分をしっかりとってから、甘味は「仕上げの一品」として少しだけ、丁寧に味わうこと。量より、質と余韻で楽しむ。ダイエット中の方は、アイスより果物を選ぶのが、賢い道です。(サウナとダイエットの正直な話は、こちら。)
ごほうびのある暮らしを
岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、一日の終わりに小さなごほうびのある暮らしをお手伝いしています。今夜のアイスを、人生でいちばん旨く食べる方法。それが、サウナです。ご相談、いつでもどうぞ。



