サウナ上がりの外気浴で、ふと夜空を見上げた瞬間のことを、覚えていますか。いつもの空のはずなのに、星がやけに近くて、深くて、しばらく目が離せなくなった、あの感じ。サウナーのあいだでは、夜の外気浴の星空は、ひとつのごちそうとして語られます。今日は、サウナと星空という、お金のかからない最上級の贅沢の話です。
なぜ、あんなに深く見えるのか
サウナのあとの星が特別に見えるのには、いくつか理由があると思っています。まず、体が完全にゆるんでいること。サウナと水風呂を経た体は、力の抜き方を思い出していて、椅子に沈みこんだ姿勢のまま、ただ上を見ていられる。ふだんの暮らしで、星を五分も続けて見上げることは、まずありません。首が疲れるし、心がせわしないからです。外気浴は、人が星をゆっくり見られる、数少ない体勢なのです。
そして、頭が静かになっていること。考えごとのもやが晴れた頭に、星の光は、まっすぐ入ってきます。視界の端の情報を拾わなくなったぶん、目の前のひとつのことが、濃く感じられる。ととのった状態で見る星は、いわば、心の解像度が上がった状態で見る星です。(ととのうの正体は、こちらに。)
岩手の夜空は、恵まれている
そして、岩手です。私たちの住むこの土地は、星に恵まれています。空気が澄んで、大きな街明かりが少ない。盛岡の市街地でも冬のオリオンははっきり見えますし、少し郊外に出れば、天の川が肉眼で見える夜もあります。県内には、星空の美しさで知られる場所がいくつもあって、澄んだ寒気の夜の星は、都会から来た方が声を上げるほどです。この夜空の下で外気浴ができることは、岩手でサウナを持ついちばんの特典だと、私たちは本気で思っています。(岩手の寒さと冬の話は、岩洞湖の話もどうぞ。)
冬の星は、いちばん近い
星が本当に美しいのは、空気の乾いた冬です。氷点下の夜、サウナで芯まで温まった体なら、その空の下に、平気で座っていられます。真冬の夜に、屋外で、上着も着ずに星を眺めている。考えてみれば、とんでもないことです。サウナだけが、それを可能にします。オリオン座の三ツ星、シリウスの青白い光、すばるの小さなにぎわい。火照った体から湯気が立ちのぼって、その向こうに冬の星座が瞬く。この景色を知ってしまうと、冬が来るのが、待ち遠しくなります。
流れ星を見たいなら、毎年ほぼ決まった時期にやってくる流星群の夜が狙い目です。夏のペルセウス座流星群、冬のふたご座流星群。サウナからの外気浴を、その夜に合わせる。ロウリュで温まって、外に出て、椅子に沈んで空を見る。何度かくり返すうちに、ひとつくらいは、流れてくれます。願いごとの用意も、お忘れなく。
気をつけることは、ひとつだけ
冬の星空外気浴で気をつけるのは、体の冷やしすぎ、これだけです。気持ちよさに見とれて長居をすると、体は思ったより早く冷えていきます。体がぶるっと震える前に、サウナに戻る。温めて、また出る。この出入りをくり返せば、安全に、いくらでも星と付き合えます。濡れた髪は凍りますから、サウナハットか乾いたタオルを頭に。(クールダウンの方法は、こちらに詳しく。)
天体観測つきの外気浴を、毎晩
この星空の外気浴、施設では、なかなか味わえません。屋上の外気浴スペースでも、街の明かりはどうしても入ります。自宅の庭のサウナなら、電気を消せば、そこはもう小さな天文台です。今夜は月が明るいな、今夜は星が濃いな、と空の機嫌を毎晩確かめる暮らし。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、星の見える外気浴つきのサウナ設置をお手伝いしています。おすすめの一台のご相談、いつでもどうぞ。次のふたご座流星群は、ご自宅の庭から、ととのった目で。



